アメリカの移動体通信の通信技術および半導体の設計開発を行う大手企業、クアルコム。同社が米カーネギーメロン大学のBrainHubと共に2016年から開始したのが「Neurohackathon」と呼ばれるブレインテック・イベントだ。
コンピューターとデータ分野に関わる未来の科学者が、より深く神経データの構造と脳科学を理解し深めるためのアカデミック・プログラムで、ブレインテック関連のプログラマーやユーザインターフェース設計者、プロジェクト・マネージャーを育成するための一環事業である。
カーネギーメロン大学のBrainHubは、MRIや電気生理学的記録を含む技術を使用して脳から大量の情報を収集していることで知られているが、このイベントでは大学が提供するデータをフルに活用。それらを分析し、理解するための新しい方法を開発し、ニューロ、データ、コンピューター科学者間の新しい協力関係を育てることを目指している。優秀な研究を発表すると奨学金などが授与される。
2018年は、同大学13チーム、合計55人の学生が、この研究イベントに参加した。現在は同社が単独スポンサーはではなく、グーグル、フィリップスなども協賛している。
Qualcommは若手科学者育成に力を入れている企業として知られ、自社主催の
「Qualcomm Innovation Fellowship」というイベントも毎年開催している。
現在までに500万ドル以上の奨励金を提供している。