バーコードコラム

印刷済みQRコードの内容変更について

2023.02.28

印刷した後に、QRコードのリンク先URLを変更したくなったらどうしますか?

2次元コードの代表的存在であるQRコードは、「2次元コードの種類」で説明したとおり、英数字だけでなく漢字などもかなりの長さを埋め込むことができるものです。

 

<QRコード モデル2の最大容量>

・数字:7089字
・英数字:4296字
・バイナリ:2953バイト
・漢字:1817文字

しかし、一般的にQRコードといえば、URL(半角英数字・半角記号)が埋め込まれているもの、という認識が普通でしょう。これはQRコードのポテンシャルを活かし切っているとは必ずしもいえない事象なわけですが、まあ、現実はそんなものです。

さて、URLを埋め込まれたQRコードは膨大な量が日々生まれ流通しています。流通の媒体・経路としては、紙への印刷だったり、商品の外装パッケージへの印刷であったり、といったところが主でしょうか。

当然のことですが、紙なり何なりに印刷されて一般に流通してしまったQRコードのURLが万が一正しくなかった場合、訂正には多大なコストがかかります。コストの金額規模は違えど、やることとしては電化製品や自動車のリコールと同様ですから、正直、考えたくないほどですよね…。

そんな時もしも、QRコードに埋め込んだURLを差し替えることができたなら、嬉しい! 助かる! と思いませんか? そして同時に、“いやそりゃあったらいいだろうけどさ、できるわけないでしょそんなの。どうやって一度印刷しちゃったQRコードのURLを差し替えるっていうの?”と疑念を抱きはしませんか?

 

QRコードのリンク先URLを変更できるサービス?!

「いったん世の中に流通してしまったQRコードに埋め込まれたURLを差し替えることができるのか?」ですが、Web関連には「リダイレクト」という技術があります。サイトのリニューアルなどでページURLの変更があった時に、元のURLにアクセスしたユーザーを自動的に新しいURLに転送するというものです。このリダイレクトを活用すれば実質的に「QRコードに埋め込まれたURLを差し替え」が可能ですが、多少の技術的な知識や注意も必要になります。「Webサイトを自社で開発していない」「そういった方面の知識はない」という場合でも、第三者の提供するB2Bサービスがいくつか存在します。代表的なところとして、以下の三つを挙げます。

●「クルクル マネージャー」by アララ株式会社
●「可変QR」by 株式会社インフォリオ
●「QRouton」by 株式会社KADOKAWA Connected
(順不同)

ネタばらしをすると、これらのサービスに共通の肝は、
QRコードにしたい「URL a」を直接QRコードに変換するのではなく、
QRコードにしたい「URL a」と差し替えサービス提供社が用意した「URL b」を、
1対1で紐づけて予めデータベースに登録しておき、
「URL b」のほうをQRコード化して世の中に流通させる。
こうすることで「URL a 」を変更しても流通している「URL b」は変わらない。

というものです。こうすれば、URL aに変更の必要が生じても大丈夫、というわけです。仕組みを知ってしまえば、な~んだと思われるかもしれませんが、これぞコロンブスの卵ですよね。

 

 

※以下に紹介するサービスはいずれも2023年2月10日時点での調査をもとにしていますことをご了承ください。

 

「クルクル マネージャー」by アララ株式会社

アララ株式会社は2006年に設立されたIT企業です。現在はキャッシュレスサービス事業に注力しており、その中にQRコード作成サイト「クルクル マネージャー」が含まれています。

 

<クルクル マネージャー>

https://m.qrqrq.com/

クルクル マネージャーではトップページの入力欄にURLを貼り付け、「作成」ボタンを押すだけでQRコードが作れます。作成する前に、「アクセス解析」トグルスイッチをONにすると「アクセス解析方法」を「シークレット」か「リダイレクト」か選ぶことができるのですが、ここで「リダイレクト」を選ぶと、URLが変更可能になるのです。

具体的なURL変更手順は、「【商用無料】QRコードお役立ち情報【QR】」というアララ社のオウンドメディアで図解説明されているのでそちらをぜひご覧ください。

会員登録不要でURL可変のQRコードが作れ、またブラウザに一時的に作成履歴が保存されるので履歴の確認と簡易アクセス解析の閲覧が可能です。さらに会員登録すれば複数の端末からの履歴確認・アクセス解析閲覧もできるように。Cookieを削除してしまっても安心です。

 

「可変QR」by 株式会社インフォリオ

株式会社インフォリオが運営しているQRコード無料作成サイト「QRのススメ」はQRコード累積発行数が5000万件を超える老舗サイトですが、その中で提供されているURL差し替えサービスが「可変QR」です。2016年からサービス開始しています。

同社の有料版・業務用QRコード作成サイト「スマートQR」にも同様の機能があります。URL差し替えにおける有料版と無料版の主な差異は以下のとおり。

 

<有料版>

・可変QRコードを読み取って開くと、短縮URL( http://qrsm.net/~ )からリダイレクトされる。
・アクセス数閲覧が可能。
・契約期間はサービス提供を保証する。

 

<無料版>

・可変QRコードを読み取って開くと、中間ページ( http://d.quel.jp/~ )がいったん表示される。「移動する」ボタンを手動でタップする必要がある。また中間ページには広告が表示される。
・アクセス数は把握できない。
・サービスの永続的提供を必ずしも保証しない。

詳細は以下をご覧ください。
・可変QR無料版
https://qr.quel.jp/flex.php
・可変QR有料版
https://qr.infolio.co.jp/type-dynamic.php

 

「QRouton」by 株式会社KADOKAWA Connected

日本を代表する総合エンターテインメント企業KADOKAWAグループのエンジニアリング会社・株式会社KADOKAWA Connectedが提供しているQRコード&短縮URL一元管理DXツールの名称が「QRouton」です。これは

・複数のQRコード&短縮URLを一元管理しアクセス解析
・QRコード開始、終了日時を予約設定
・リンク先を後から設定できる可変QRコードを発行
・可読性の高いQRコードを発行
・任意の独自ドメインで短縮URLと可変QRコードを同時発行(有料オプション)

といった機能を有していますが、「QRouton」最大の特色は何といっても、KADOKAWAグループ内で実際に業務に利用されていることでしょう。下記は「QRouton」プレスリリースからの引用ですが、紙の出版物を多く出しているKADOKAWAグループだからこそ、URL差し替え機能へのニーズが切実にあるのがよく分かります。

QRoutonは、これらの機能により、以下のようなビジネスの場面で幅広く活用されています。

・印刷スケジュールがタイトなケースで、先に印刷し遷移先URLは後から設定する
・校了後にリンク先の間違いが発覚しても、遷移先URLを簡単に修正できる
・通年で利用する消耗品を大量印刷し、時期ごとに一番訴求したい情報へ誘導する
・QRコードの活用ログで、プロモーションの効果測定をする
・情報解禁が厳密なプロモーションで、遷移先URLを特定の期間だけ有効にする
・自社名/自社ブランドを想起させる短縮URLでブランディングする
(引用元: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000052179.html

「QRouton」にはフリープランもありますが、部署やメディアをたくさん持っている大手企業のほうがより「QRouton」のポテンシャルを活かせるのではないかと思われます。

 

他にこんなサービスもあります

僭越ですが、弊社・株式会社メディアシークもURL差し替え機能を持ったサービスを提供しています。「アイコニットマネージャー」といい、累計3500万ダウンロード(2022年12月27日時点)のスマホ向けQRコードリーダーアプリ「アイコニット」と連携可能なスマホページ作成サービスです。しかも無料です!!ご興味おありでしたらお問い合わせください。

 

 

 

※本コラムに掲載した商品名、サービス名、会社名またはロゴマークは、各社の商標、登録商標もしくは商号です。

※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。

株式会社メディアシーク
〒108-0072 東京都港区白金1丁目27-6 白金高輪ステーションビル
https://www.mediaseek.co.jp/
IR・広報担当 E-mail:press@mediaseek.co.jp

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