突然ですが、 “QRコードを読み取ろうとしてみてください” 、と言われたらあなたはどうしますか? 大概の人は、スマートフォンを持って、背面カメラをかざすポーズをとるのではないでしょうか。これはつまり、QRコード = スマートフォンカメラで読み取るもの、という前提があなたの中にあることを示しています。カメラ付きの端末では現在、スマートフォンが最もポピュラーな存在でしょうから、特段おかしくないでしょう。
しかしよくよく考えてみると、今どき、パソコンにもインカメラが搭載されているのが普通です。搭載されていることは知っていたけれど使ったことはなかった…という人も、新型コロナ禍でのリモート会議で使い始めた、というケースは少なくないでしょう。
そこで疑問になるのが、パソコンの内蔵カメラでQRコードを読み取ることはできるのか? です。
本稿では、パソコンの内蔵カメラでQRコードを読み取ることができるかできないか、条件付きでできるという場合、どういった条件を満たせば読取できるようになるか、について解説します。
結論からいうと、Windows 11搭載PCの内蔵カメラでは、標準状態でそのまま、QRコードを読み取ることができます。
(2)「カメラ」アプリに「カメラ」と「マイク」の使用許可を与えていなかった場合は、以下のようなメッセージが表示されます。
「プライバシー設定」画面を開いて、「カメラ」と「マイク」の許可を両方オンにしてください。
(3)「カメラ」アプリの右端に、動画カメラ / 静止画カメラ / QRコード読取を切り替えできるスライダーが表示されます。下向矢印を押して、QRコード読取を選択してください。
(4)パソコンの内蔵インカメラでQRコードを写すと、自動で読み取られます。
URLの場合は読取結果をクリックするとブラウザが開き、テキストの場合は読取結果をクリックするとクリップボードにコピーされます。
※JANコードをかざした場合も読取に成功しました。
ではMacはどうか、ですが、標準状態ではカメラでQRコードを読み取ることができません。Macの場合はMac App Storeからアプリをインストールしてください。
QRコードを読み取れるアプリの例として、以下の二つを挙げます。ダウンロード / インストールは自己責任でお願いいたします。
・QR Scan (有料)
https://apps.apple.com/jp/app/qr-scan/id1390441834
・QR Journal (無料)
https://apps.apple.com/jp/app/qr-journal/id483820530
場合によっては、カメラにかざすのではなく、QRコードの画像ファイルをQRコードリーダーに読み込ませることで読取を行いたいというケースもあるでしょう。
前節で挙げたMacアプリ「QR Journal」をMacにインストールしておくと、QRコードの画像ファイルを読み込ませてQRコードを読み取らせることが可能になります。カメラでの読取も、画像ファイルでの読取もできて一石二鳥です。
一方、アプリインストールなしでカメラからQRコード読取ができて便利だったWindows 11ですが、画像ファイルからの読取は標準状態ではできません。Microsoft Storeからアプリを追加インストールする必要があります。一長一短ありますね。
また、OS不問でQRコード画像を読み取りたい、という場合は、オンラインでQRコード読取サービスを提供するWebサイトを使う手もあります。
・Codex (無料)
https://apps.microsoft.com/detail/9nblggh5m02g
・バーコードリーダーオンライン (無料)
https://products.aspose.app/barcode/ja/recognize
ただし、いずれもインストール / ご利用は自己責任でお願いいたしますね。
「Googleレンズ」は、個別のスマートフォンアプリとしてもリリースされていますが、Googleの種々のプロダクト / サービスとも統合されているため正体がよく解らないサービス、ともいえます。今使っている機能が「Googleレンズ」によって実現しているものなのか? それとも「Google」アプリによって実現しているのか? あるいは「Googleフォト」なのか? または…etc, etc。べつにGoogleもそこを無理にハッキリさせようとしてはいないようですし、何より本稿は『PCでQRコードを読み取ること』が主眼のコラムですので、そこにフォーカスを当てて解説しましょう。
さて、『PCでQRコードを読み取ること』に焦点を絞って考えると、「Googleレンズ」は実は非常に有用です。
まず、PCにブラウザソフト「Google Chrome」がインストールされていれば、他に何かを追加インストールする必要はありません。
Chromeはたしかにプリインストールソフトではありませんが、日本のPCブラウザシェア6割超を占めているという調査結果もあり、インストール済みという方のほうが多いでしょう。
このChromeにGoogleレンズが統合されており、QRコードを読み取ることができます。Webページ上のQRコードも、ローカルディスク上に保存してあるQRコード画像も、どちらも読取可です。
例えば、Webページを見ている最中に気になるQRコードを見つけて、そのQRコードにリンクが貼られていなかった場合も、Chromeがあれば、画像を右クリックして「Googleで画像を検索」 → サイドパネルが開いてQRコード読取結果が表示されます。
Chromeがない場合、QRコードリーダーアプリインストール済みのスマートフォンをPC画面の前にかざさなければいけなかったりしますので、これは便利ですね。
ローカルディスク上のQRコード画像も同様に、Chromeのタブにドラッグ&ドロップした後に、画像を右クリックして「Googleで画像を検索」 → サイドパネルが開いてQRコード読取結果が表示されます。
なお試してみたところ、Chromeによる読取はQRコード以外にも、JANコード、CODE39、CODE128、NW-7、ITF、ISBNコード、データマトリックス、MaxiCode、Aztecコードで読取成功しました。
※本コラムに掲載した商品名、サービス名、会社名またはロゴマークは、各社の商標、登録商標もしくは商号です。
※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。
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